はじめに|読書でPMの世界を広げた私の体験

現在、社内のリスキリング制度を活用してプロダクトマネージャー(PM)に挑戦中です。
PMを学び始めた頃、特に悩んだのが「何から勉強すればよいのか」ということでした。
ネット記事やセミナーだけでは全体像をつかみにくく、試行錯誤の連続でした。
そんなとき大きな助けになったのが書籍です。
書籍は著者が現場で得た知見を体系立ててまとめてくれており、基礎知識から実践ノウハウ、キャリア形成まで一気に学べます。私自身も、本を通じて「なぜPMが重要なのか」「どのようにチームを動かすのか」という視点を身につけることができました。
この記事では、これからPMを目指す方や駆け出しのPMが読むべき厳選書籍をまとめました。特に「まずどの本を選べばよいのか迷っている初心者」に役立つ内容です。
- PM初心者が読むべきおすすめ書籍とその理由
- 「役割理解」「実務スキル」「キャリア形成」など目的別に選ぶポイント
- 書籍を活用して学びを実務につなげるコツ
初心者PMにおすすめの日本語書籍7選
1. INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント
初めて読んだとき「PMはアイデアを考える人」ではなく「価値を届ける責任者」だと強く感じました。何度も読み返すたびに新しい気づきがあります。
2. プロダクトマネージャーのしごと 第2版 ―1日目から使える実践ガイド
初めてチームで要件整理をしたとき、この本で学んだ「相手の言葉をそのままメモする」テクニックを試しました。驚くほど会話がスムーズになりました。
3. プロダクトマネージャーになりたい人のための本
私はPM転向時にこの本を読んで「今のスキルがPMでどう活かせるか」を整理できました。
キャリアの棚卸しに最適です。
4. ゼロから始めるプロダクトマネジメント
最初は「中学生向け?」と思いましたが、PM初心者のつまずきポイントがリアルに描かれていて共感しかありませんでした。
5. プロダクトマネジメントの教科書 PMの仕事を極める
インタビューで紹介される「失敗談」が特に参考になりました。
成功体験だけでなく、失敗から学ぶ視点が得られます。
6. プロダクトマネジメントのすべて
私はこの本を同僚に勧めました。「同じ本を読んで話す」だけで、会議での議論がスムーズになりました。
7. プロダクトマネジメント ―ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける
私も最初は「リリースすること」がゴールだと思っていました。
この本を読んで「顧客にとって意味があるか」を考えるようになり、視点が大きく変わりました。
初心者PMにおすすめの英語書籍4選

1. Product Management in Practice
日本語版を読んだ後に原著も手に取りました。英語版ではより細かいニュアンスが伝わり、「なるほど、こういう言い回しを現場で使うのか」と勉強になりました。
2. Cracking the PM Interview
面接だけでなく「どのように自分の経験をPM視点で語るか」が参考になりました。自分のキャリアを整理する練習にも役立ちます。
3. The Lean Product Playbook
リーン開発を初めて実践したとき、この本のステップを参考にしました。特に「仮説を一つに絞る」アドバイスは大きな失敗を防いでくれました。
4. Sprint: How to Solve Big Problems and Test New Ideas in Just Five Days
初めてワークショップ形式でアイデア検証をしたとき、この本を参考にしました。時間が限られているときほど役立つ一冊です。
初心者PMにおすすめの書籍一覧(11冊まとめ)
No | 書籍名 | 著者 | 特徴・学べること | おすすめする人 |
---|---|---|---|---|
1 | INSPIRED 熱狂させる製品を生み出すプロダクトマネジメント | マーティ・ケイガン | PMバイブル。ロードマップやチーム作りなど全体像がつかめる | PMの基本を網羅的に学びたい人 |
2 | プロダクトマネージャーのしごと 第2版 | マット・レメイ | 日々の業務の進め方、4つのコアスキルを学べる実践書 | 実務での進め方を学びたい人 |
3 | プロダクトマネージャーになりたい人のための本 | 松永拓也ほか | キャリア構築や転職活動までカバー | PMを目指す未経験者、キャリア検討中の人 |
4 | ゼロから始めるプロダクトマネジメント | 丹野瑞紀 | 物語形式で企画~改善までの流れを理解できる | ストーリーで学びたい初心者 |
5 | プロダクトマネジメントの教科書 PMの仕事を極める | ジャッキー・ババロほか | 世界のPMリーダーへのインタビューやフレームワークが豊富 | PMを体系的に学びたい人 |
6 | プロダクトマネジメントのすべて | 及川卓也ほか | マーケ、UX、組織運営など幅広い知見を平易に解説 | チームで共通理解を持ちたいPM |
7 | プロダクトマネジメント ―ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける | メリッサ・ペリ | 成果物ではなく課題解決にフォーカスする考え方が学べる | タスク偏重から抜け出したいPM |
8 | Product Management in Practice | Matt LeMay | 実務志向。現場事例が豊富 | 英語で現場感覚を学びたい人 |
9 | Cracking the PM Interview | Jackie Bavaro, Gayle McDowell | PM職の面接対策や戦略思考を学べる | 海外PM職を目指す人、転職希望者 |
10 | The Lean Product Playbook | Dan Olsen | MVP開発やユーザーテストを段階的に学べる | 新規事業・リーン開発に挑戦するPM |
11 | Sprint: Solve Big Problems in Just Five Days | Jake Knappほか | デザインスプリントで短期間検証する手法 | 短期間でアイデア検証を進めたいチーム |
初心者PMが本を選ぶときの3つのポイント
PM関連の本はたくさんありますが、初心者が最初から専門書を読み込むと挫折しやすいものです。
私自身も最初は分厚い書籍に手を出して、途中で投げ出してしまった経験があります。
そこで、以下の3つのポイントを意識して選ぶと失敗が少ないです。
1. 学びたいテーマを決める
PMに必要なスキルは「役割理解」「実務スキル」「キャリア形成」など幅広いです。
例えば、
- PMの全体像を理解したい → 『INSPIRED』『プロダクトマネジメントのすべて』
- 現場で役立つスキルを身につけたい → 『プロダクトマネージャーのしごと』『The Lean Product Playbook』
- キャリア構築や転職を考えている → 『プロダクトマネージャーになりたい人のための本』『Cracking the PM Interview』
目的があいまいだと「結局どの部分を実務で使えばいいのか」がわからなくなります。今の自分に必要なテーマを決めてから本を選ぶと効率的です。
2. 一冊で完璧を目指さない
初心者PMの学習では「1冊で全てを理解しよう」と思わない方が良いです。
本ごとに得意分野が異なるので、複数冊を組み合わせて読むのがおすすめです。
例:私の学び方
- まず『ゼロから始めるプロダクトマネジメント』で流れをつかむ
- 次に『INSPIRED』で体系的に学ぶ
- 実務が始まってから『プロダクトマネージャーのしごと』で具体的な進め方を習得
最初から分厚い本を読もうとして挫折した経験があるので、段階的に読む方法をおすすめします。
3. 「実務で試せるか」を基準に選ぶ
PMは知識だけでなく実践が重要です。読む前に「この内容を明日から試せるか?」を考えると、アウトプットにつながる学び方ができます。
- チェックリストやワークシートが付いている本は実践しやすい
- 成功事例だけでなく失敗談が紹介されている本も参考になる
私の場合、『The Lean Product Playbook』の「仮説を一つに絞る」ステップを実践したことで、開発の無駄が大幅に減りました。本は「実験ノート」だと思うと活用しやすいです。
まとめ|まずは1冊読んで、実務で試してみよう
初心者PMにとって、本は知識だけでなく「思考の軸」を作る強力なツールです。
今回紹介した書籍はどれも実務やキャリア形成に役立つ内容ばかりですが、最初から完璧を目指す必要はありません。まずは1冊、自分が「今必要だ」と感じた本を選び、読んだ中の1つでも実務で試してみることが大切です。
PMの学びは、知識をインプットして終わりではなく、実際のプロダクトで活かしてこそ意味があります。本を通じて得た気づきを一歩ずつ行動に移していけば、必ずPMとしての成長につながるはずです。
あなたも今日から、1冊目を手に取ってみませんか?
とは?仕事内容・スキル・学び方を実体験で解説.png)
コメント